リスト1 美和はりクリニカの鍼療院紹介
トップページ参照
リスト2 痛みの鍼治療
トップページ参照
リスト3 不定愁訴の鍼治療
下記のリスト参照

  1.  不定愁訴とは
  2.  肩こり
  3.  機能性便秘
  4.  眼精疲労
  5.  不眠と疲労
  6.  精神的ストレスと筋緊張
  7.  悪血(おけつ)

美和はりクリニカのトップページに戻る


不眠症とは

 不眠症とは、眠りたいにもかかわらずいっこうに思うように眠れないためこれを苦にして悩む状態、あるいは眠れないという自覚的愁訴が主な症状で、これが慢性的に持続し本人自身がそれを苦にして悩んでいる状態をいいます。
すなわち不眠症とは、不眠があるだけでは不眠症とはいわず、不眠症には思うように眠れないということと・それを苦にしているという二つの特徴があります。

 不眠のパターンをはっきりさせることが大切です。不眠症のタイプとしては
1. 入眠障害
2. 中途覚醒
3. 早朝覚醒
4. 熟眠障害
があります。

 睡眠のパターンと睡眠障害の原因をはっきりさせることで診断と治療をするというのが現在の流れです。
治療の原則としては、原因があればまずそれをとる。原因は、環境だったり病気のこともあります。

不眠症の主要疾患の特徴

 不眠症は、広義の不眠症と狭義の不眠症に分類できます。
広義の不眠症は、精神疾患・身体疾患・あるいは外的原因(寝具・寝室をとりまく環境要因等)によって2自適に不眠を生じている状態、つまり続発性不眠症であり、狭義の不眠症は、特定の原因がなくいつのまにか慢性的睡眠不足に陥っている状態、つまり原発性不眠症です。
原発性不眠症は、単純型不眠症に該当します。

1. 単純型不眠症
 明確に特定できる原因のない不眠症を総括して単純型不眠症といいます。単純型不眠症には、神経質性不眠症と体質性不眠症があります。
神経質性不眠症は不眠の愁訴のみで、不眠症のタイプとして入眠障害、つまり寝付きの悪いタイプで眠ろうとすればするほど眠れないが、いったん入眠すると比較的良好な睡眠をとることができます。
体質性不眠症は、睡眠・覚醒機構が覚醒に傾きやすい体質を持つもので、不眠そのものよりもそのために作業能率の低下などを来しやすいものをいいます。老年期に後発しやすく、多くは早朝覚醒に悩みます。

2. 精神疾患性不眠症
 精神疾患などに続発する続発性不眠症であり、これは神経症性不眠症と精神病性不眠症に大別されます。
 神経症性不眠症は、神経質性不眠症とならび頻度が高いといわれます。不眠は神経症の初発症状として、また中心症状として起こります。神経症性不眠症の不眠は、入眠困難・熟眠困難・全く一睡もできない終夜不眠型のいずれかです。
また、頭がさえない・作業能率が上がらない・根気が続かない・食欲もなく疲れやすい等心身にわたる多様な愁訴を訴えます。
神経質性不眠症は不眠のみの症状であるのに対し、神経症性不眠症はさまざまな不定愁訴を有するところに特徴があります。
 鬱病における不眠はほとんど必発症状です。鬱病の不眠症は、入眠困難・早朝覚醒・浅眠等の不眠を訴えますが、とくに早朝覚醒が特徴であるといわれています。

3. 老人の不眠症
 老人の不眠には、早朝覚醒型か熟眠困難型が多く、若い人によくみられる神経症性不眠症における入眠困難型の不眠は稀です。夜間の覚醒回数の増加が熟眠を困難にしているものと考えられています。

倦怠感(だるさ)

 倦怠感(だるさ)は鍼灸臨床上比較的多い愁訴の一つですが、だるさは器質的疾患でも精神的疾患でも多くの疾患で呈する症状です。
だるさの原因を大きく四つに分類すると
1. 過度の運動や睡眠不足などによる筋肉疲労
2. 感染症や内分泌疾患などの器質的疾患
3. 鬱病・鬱状態・不安障害・適応障害などの精神的疾患
4. これらの混合状態
とすることができます。

 器質的疾患(レントゲンや内視鏡により、形態的な異常が見つかる疾患)が原因のだるさは
1. 病歴が短い
2. 朝は軽いが、昼から夕方には悪化してくる
3. 日増しに増悪する
4. 動作で悪化し、休息にて軽減する
5. 特定の器質的疾患を示唆するほかの身体症状を伴う
のが特徴です。

 一方、精神的疾患の特徴は
1. 病歴が長いか繰り返す
2. 朝から自覚する
3. 日によって変動する
4. 動作に関係なくだるいか、動作時はむしろ軽減する
5. 休息にても軽減しない
6. 非特異的な症状が多数認められる
等の特徴があります。

慢性疲労症候群(cfs)

 慢性疲労症候群(cfs)は、慢性の激しい疲労感を主張とし、微熱・頭痛・筋肉痛などの全身症状および、睡眠障害・抑鬱気分などの精神症状を伴う症候群であると定義されています。6ヶ月以上にわたり持続する・あるいは再発性の臥床でも改善しない疲労感があります。
また、一般臨床検査では特異的な異常所見は認められずこの疾患を診断することはできないし、重症度をみることもできません。
原因不明で、発症年齢は20〜50歳に多く、30代にピークがあります。男女比は、1対2と女性に多いといわれます。
実際に患者はもっともひどい疲労期間にもっとも強い疼痛と集中力の障害を経験します。
大部分の患者は仕事や社会生活を続けることができますが、自由選択の活動は最初に諦めざるをえなくなります。
幸いにも、cfsは進行することは稀であり、多くの患者は徐々に改善していく経過をたどります。
cfsは特異的な症候を持たず、さまざまな症候の集積と除外診断により診断されています。
現在有効な治療法はなく、対症療法も的確に有効なものは少ないと言われます。

単純型不眠症の鍼治療

 単純型不眠症の治療は、心身の疲労を回復させるように身体各部の筋緊張を緩めるように施術します。
不眠症の治療のポイントは、後頸部の緊張を緩めることです。頸部から肩にかけての筋緊張と背腰部の筋緊張を緩めるように刺鍼します。
 神経症性不眠症の治療は、不眠のほかに多様な愁訴を訴え心身のストレスが誘因となることがあるので、治療に当たっては患者の話をよく聞き、多様な愁訴に対しては、過剰刺激にならないように対症的に対応します。

 レム睡眠とは、体はぐったりしているのに脳は覚醒に近い状態になっていて夢を見ていることが多い眠りです。
ノンレム睡眠とは、「レム睡眠ではない眠り」という意味でいわゆる安らかな眠りです。
睡眠と自律神経という観点からいうと、ノンレム睡眠・とくに入眠期の交感神経緊張低下と、レム睡眠期の副交感神経緊張亢進を基礎として不眠の治療法を組み立てる考え方もあります。

1. 入眠障害に対する交感神経緊張抑制
入眠障害は、交感神経緊張亢進状態と考えられます。交感神経の緊張が非常に強いと寝付きが悪くなるので、治療の目的としては交感神経の緊張を抑えることです。硬結部に15分程度留置鍼して遠赤外線で加温すると、気持ちが良くなって眠る人もおられます。
2. 浅眠 多夢 早期覚醒等自立神経の嵐に対する副交感神経緊張抑制
レム睡眠期のいわゆる熟睡できないという人の場合、副交感神経緊張抑制を目的とします。しかし、鍼は交感神経の抑制の方が得意な気がします。
低周波つぼ通電療法で、周波数・刺鍼部位・深度等を駆使して自律神経の変動を期待する治療法を行う治療者もおられますが、私は普通鍼を使用します。

不眠と疲労の鍼治療

 心身の疲労と不眠は密接な関係があります。
東洋医学的腹診では、心下痞硬や臍傍圧痛の腹証が多く、心窩部(みぞおち)や臍の周囲に緊張や圧痛がよくみられます。
一方背腰部では、第7〜8胸椎の棘突起間およびその両側の脊柱起立筋群に圧痛や硬結が認められることが多く、至陽 膈兪や肩胛骨内縁の膏肓などの経穴(つぼ)を始め、頸肩背腰部の圧痛硬結に刺鍼します。そのほか手足の末梢部では、曲池 足三里 太衝等の圧痛に刺鍼します。
つまり全身調整ということで、胸腹部や背腰部の過緊張緩和を目的に反応が認められる経穴を選択し、全身の血行改善・浮腫の軽減・不定愁訴の軽減を目的に 治療を行います。
鍼をすると、翌日体が軽いと患者さんに言われます。治療直後よりもむしろ翌日の方が楽なようです。しかし、刺激が多すぎるとかえってだるくなるようです。個人差があるので初診の人には、その刺激料には難しさを感じます。

参考文献 : 医道の日本2006年1月号
       医道の日本2004年1&2月号
       「不眠症」 講習会資料1997年1月、etc


美和はりクリニカのトップページに戻る