岡山県倉敷市の鍼灸院「美和はりクリニカ」のトップページ多彩な愁訴の鍼治療のメニューページへ悪血(おけつ)「悪血の診断」の詳細

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 眼輪部の色素沈着とは、いわゆる目の隈です。下眼瞼内角部に出現しやすく、疲労時に目の周囲が黒くなるか否かを問うことも必要です。顔面黒色のなかには、顔面の色素沈着やシミ・そばかすも含まれます。
皮膚の荒索とは、俗に言う鮫肌です。アトピー性皮膚炎などにみられる皮膚のざらつきもこの部類に入ります。単なる乾燥状態ではなく、健常の光沢が失われた皮膚変化のことです。
細絡は糸みみず状の血管拡張で、頬部・前胸部・肩背部・下肢遠位部等に比較的広発します。微妙な打撲でも皮下出血を来す場合があるので注意が必要です。口唇や歯肉の暗赤色・舌の暗赤紫色は、視診の重要な所見です。

 古来漢方医学で悪血の重要な所見とされてきたのが、下腹部の各圧痛点です。
胸脇苦満(きょうきょうくまん)とは、左右両側あるいはいずれか一方の季肋部に重圧感もしくは膨満感を認め、季肋弓窩に4指を挿入するように触診すると抵抗と不快感を訴える場合の腹部所見です。
へそより約2横指幅外側の点を求め、手指で深く圧すると深部に走るような痛みを訴え、多くの場合手指にも抵抗を触れます。これが臍傍圧痛です。

 悪血の概念は狭義には、下腹部に触知される血塊を想像させるような硬結、いわゆる悪血塊などの呼称として用いられることもあります。
悪血の症候として独特の腹証、つまり下腹部に限局した特定の抵抗圧痛や硬結などがあります(下腹部反応)。特に婦人科疾患と悪血は密接な関係があります。
また、骨盤内鬱血症候群と呼ばれているものも悪血現象の一つだと考えられます。骨盤内鬱血症候群の患者の主訴は、下腹痛・腰痛・月経異常・冷感等であり、悪血症の症状と一致しています。
 悪血は下腹部に沈着しその病態は多くは左の腸骨窩の部分に観られ、この部分を軽くこするように指頭で按圧するとかなり強い疼痛を覚えるという状態です。これは悪血の腹証で、少腹給血(しょうふくきゅうけつ)と呼ばれています。
月経障害は、血の自然の流注を妨げるものとされ、悪血の原因と考えられました。痔が存在する状態も悪血診断基準に含まれます。

 血液粘度との関連においては、悪血病態では微小循環系において血液が流れにくく、また血流が停滞するとその再会に要する力は否悪血群に比べより大きなものが必要となります。
重度悪血群では赤血球集合能を亢進させていることが示唆されています。軽度悪血病態で赤血球変形能が低下し、悪血の重症化に伴い赤血球集合能の亢進が加わることによってさらに血液粘度が上昇し、微小循環障害が進行すると考えられています。
 今後、生活習慣病の増加あるいは高齢化に伴う動脈硬化性疾患の発症・進展に対して、悪血を念頭に置いた治療が重要になってくるものと考えられます。


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