岡山県倉敷市の鍼灸院「美和はりクリニカ」のトップページ不定愁訴の鍼治療のメニューページ頸性めまい

 すべての見出し一覧

 左右頚部の筋緊張異常が引き金になって発生する頸性めまい

はじめに

末梢前庭障害(まっしょうぜんていしょうがい)

起立性調節障害と加齢

現代医学的な頸性めまいの鍼治療

補足

主な見出しメニュー


 左右頚部の筋緊張異常が引き金になって発生する頸性めまい


はじめに

 めまいは、眩暈または目眩・眩冒などと書きます。鍼灸適応と考えられているのは、頸性めまい(けいせいめまい)と メニエール病 です。
内耳性めまいは基本的に回転性めまいとなり、メニエール病・良性発作性頭位めまい症・突発性難聴などで招じます。
整形外科性めまいは非回転性めまいであり、頸部脊椎症・ 外傷性頚部症候群(鞭打ち損傷) などに由来します。
内科性めまいも非回転性めまいで、起立性低血圧・降圧剤の副作用(血圧の下げすぎ)などがあります。
医療機関ではっきりとした診断がついていないものも少なくなく、 自律神経失調症 更年期障害 などがあり、基本的には非回転性めまいです。
いずれも別ページで開きます。

ページ最初の見出しメニューへ


末梢前庭障害

 長文で内容をしぼり込むため、省略しました。パソコンなど大きな画面でごらんのかたは 「末梢前庭障害」の詳細 をクリックすると表示されます。

ページ最初の見出しメニューへ


起立性調節障害と加齢

 起立時のふらつき・立ちくらみが特徴で、寝ているときには起きません。
血圧は自律神経で調節されています。この働きがないと起立時には血液が下半身に残り、上半身は貧血になりますが、実際は自律神経の働きで下半身の血液を上半身に送り血圧を保っています。
この調節がうまくいかないと脳貧血になり、ふらつきの原因になります。小児から思春期にかけて高頻度に観られますが、高齢者でも観られます。高齢者の脳貧血は脳梗塞につながるため、注意が必要です。

 一般に高齢者は若年者に比べて身体機能が低下し、めまいもよく訴えます。
高齢者に多いめまいの原因は、起立性調節障害・服薬による血圧低下・良性発作性頭位めまい症・脳循環障害などが上げられます。
原因は様々ですが、機能低下に伴う予備力の減少が共通していると思われます。

ページ最初の見出しメニューへ


現代医学的な頸性めまいの鍼治療

 非回転性のめまいは頸部筋の過緊張などに由来したふらふら感が引き起こされ、頸部の回転または伸展によりふらっとします。
歩行時にふわふわして足が地面に付かないような感じや、まっすぐに歩いているつもりでも片一方によってしまうような感覚などを招じます。

 頚部に反応(硬結・圧痛)がよく出現する部位は、ツボでいう天柱・風池・完骨の横のラインと
c2の高さで頭板状筋部、c6の高さで頚板状筋部の縦のラインであり、この部位の筋緊張緩和が鍼治療を行う際に重要です。
また、患者の多くは胸鎖乳突筋の緊張が強く、治療部委として胸鎖乳突筋周辺にある圧痛部に 5~10mm 刺鍼を行い、随伴する肩こりの治療も行います。
頚部の筋緊張が強い場合、その部位で 10~15分の留置鍼を行い、抜鍼時に鍼先直下の筋緊張が改善しているかどうか確かめ、ゆっくりと抜鍼します。とくに重要なのは

1. 上部頸椎の高さにある深部筋刺激
 平衡感覚は、耳・目・深部感覚受容器の3者からの情報が延髄の前庭神経核に集合し、互いに照合されて保全されます。
その一つである深部感覚受容器は、全身のいたる所に存在していますが、頭位との関連を考えた場合、頸部深部筋(後頭下筋)との関わりが深いとされます。
後頭下筋は、 c1~c3神経根を通って脊髄から延髄の前庭神経核に刺激を送り、頭位の変化、すなわち頸椎の動きや位置を感知するセンサーとしての役割があることが知られています。
後頭下筋への主な刺鍼ポイントは、上項線の下縁・第1頸椎横突起・第2頸椎棘突起です。
筋肉への鍼刺激は筋腹部よりも骨付着部に行う方が筋弛緩効果があることが知られています。筋腱の骨付着部は靱帯の伸びを感知し、これに応じて筋トーヌスを決定しているからです。刺鍼時の体位は、該当筋を伸張した状態で深刺を行います。

2. 胸鎖乳突筋への刺鍼
 むち打ち症では、胸鎖乳突筋に強い圧痛が観られることが多くあります。胸鎖乳突筋の緊張(特に緊張の左右差)のあるものは、頸部痛と同時にめまいを訴えることが多いです。めまいは、胸鎖乳突筋のトリガーポイントが自律神経に作用した結果だといわれます。
乳様突起の胸鎖乳突筋付着部(ツボでいう完骨付近)に1本刺鍼した状態で首を左右に回旋させる筋のストレッチ運動を併用する運動鍼が緩快効果があるそうですが、私は折鍼の不安から留置鍼にとどめています。

3. 遠隔治療
 めまいは重力との関係が深く、脊柱起立筋などの抗重力筋の深部固有感覚受容器の関与も考えられるので、生体的な治療も有効となる可能性があります。
一般に脊柱の深部に位置する小さな筋は体幹の運動や体重支持の役割は少なく、姿勢保持機能としての役割を持っています。
また、立位時にめまいを感じるのであれば、足部の深部感覚受容器の影響も考えられます。その代表的な経穴(ツボ)が、大敦などです。

ページ最初の見出しメニューへ