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 デスクワーカーの多彩な症状

 デスクワーク姿勢の解剖学

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 デスクワーカーの多彩な症状


パソコン・スマホ病

 俗に言う(正式にはそのようには呼ばれていない)パソコン・スマホ病は、主にマウスやキーボードなどを操作するさいの細かい筋活動・眼の酷使・そして悪い姿勢が深層筋にこりを生み出してしまうことが原因となります。
パソコン・スマホ病の症状には

1. 上半身の筋肉や腱の症状
 長時間じっとうつむきなど同じ姿勢を続けることで 肩こり を招じます。また、 上腕骨外側上顆炎(テニス肘) と似たような、腕のしびれや肘の痛みを生じます。これは肘が曲がった状態で固まり、神経障害が起こったものと言われています。

 それから、スマホを持ったまま画面をタッチしたりして親指の筋肉に負担をかけます。 その動作の繰り返しで親指の筋肉の腱鞘炎 手首の母指側が痛いドケルバン病 が起こります。

 また、上半身以外にも いわゆる腰痛症 なども引き起こします。リンクは、いずれも別ページで開きます。

2. 眼精疲労・ドライアイなどの眼にカンする症状
眼精疲労 の愁訴は単なる眼の疲れだけでなく、眼が痛い・重たい・かゆい・かすむ・ぼやける・まぶしい・乾くなど様々に表現されます。

3. 精神・自律神経症上
 後頭下筋群がこることで脳への血流が悪くなり、重要な機能を支配する自律神経が集中する首を長時間圧迫することにより副交感神経の働きを阻害し、頭痛や 頸性めまい 全身のだるさ・食欲不振や吐き気・ 不眠症 などの症状を引き起こし、こういった状況が長く続くと精神的にも悪影響がでて、うつ症状を招くことがあります。

 外見に現れる特徴としては、スマホ首・猫背・巻き肩(猫背になってしまい、肩が内側に丸まった状態のこと)などがあります。
デスクワーカーにパソコン・スマホ病が多い主な原因は、うつむいた作業姿勢とその姿勢での作業時間の長さにあります。

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鍼治療法

 僧帽筋(そうぼうきん)は、肩こりの自覚症状を起こす主要な原因筋として、広く知られています。この筋肉は、上部、中部、下部の繊維に分類され、それぞれの働きは違っています。
後頭骨の骨の隆起した線には、最深層にある大小の後頭直筋が下項線、それより浅層にある頭半棘筋が上項線と下項線の間、最も浅層にある僧帽筋が上項線にそれぞれ付着します。
後頭下筋群は、大後頭直筋・小後頭直筋・上頭斜筋・下頭斜筋の4筋からなり、前方へ移動しようとする頭部を後ろに引いて支える役割があります。

 後頭骨の後正面と頸椎を結ぶ筋は、頭半棘筋と後頭下筋群です。後頭下筋は、第2頸椎棘突起と下項線部の間に位置するので、上天柱・上風池・天柱・下天柱といったツボからの深刺を行います。
天柱に刺鍼すると、まず僧帽筋上部に刺入することになりますが、僧帽筋上部の機能は、鎖骨と肩甲骨の動きに関わるものなので、基本的には頭痛症状と無関係と考えられ、浅刺では対応できません。

 頸部を触診すると、普段から目を酷使している患者の後頭部との境界線上(ツボでいう天柱・風池)に触れると鬱血してぶよぶよとした感触になってむくんでいることがあります。
パソコン・スマホ首により後頭部の僧帽筋、その奥の後頭下筋群や側頸部の胸鎖乳突筋、その奥の斜角筋がこってしまい、肩背部では僧帽筋上部や肩甲挙筋・肩胛骨内縁(ツボでいう肩井・肩外兪・膏肓)に圧痛硬結が出現しやすいので、深層筋の硬結部位を狙い刺鍼します。

 深層筋は骨に付着しているので深刺の必要がありますが、特にやせ形の人は浅刺に止めたり、肩胛骨内縁の膏肓は肋骨に当てるよう刺入するなど、気胸には細心の注意を払います。
深層筋のこりに達したらそのこりに対して軽い雀啄(じゃくたく;小さな鍼の上下動)を加えます。こりは何層にも渡って形成されているため、鍼先に意識を集中し徐々に刺入していきます。ゆっくり1層ずつ溶かすようなイメージでこりを解消します。
留置鍼はせずに1カ所のこりを解消したら抜鍼死、次のこりを探すという手順で行う治療社もおられますが、私はそのまま留置したまま次のこりを探します。

 たとえよい姿勢を心がけても深層筋の硬結を改称しない限り、再び悪い姿勢に戻ってしまいます。この症状に対して、深層筋の硬結を直接かつ的確にほぐせる鍼治療が最も有効な治療法です。

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 デスクワーク姿勢の解剖学


首や肩への影響

 デスクワーカーに屡々見受けられるのが、頭部を前方につきだし、背中が丸まった姿勢です。頭部前方位・胸椎後弯が増加したこの姿勢は、上部交叉症候群と呼ばれています。
頭部が前方にあると、それを支えるために後頸部にある僧帽筋上部や肩甲挙筋・胸鎖乳突筋の緊張が起こります。

 また、胸椎後弯が増加している場合、短縮(堅く短くなる)と伸長(弱く長くなる)筋ができ、いずれも機能の低下が招じると考えられます。このような姿勢が長時間続けば首や肩の慢性的な痛みや機能低下を招く可能性があります。
上部交叉症候群の特徴は、頭部前方位・胸椎後弯です。堅く短くなっている可能性がある筋と弱く長くなっている可能性がある筋が上部で交差します。


呼吸への影響

 上部交叉症候群は、首や肩だけではなく呼吸運動にも影響をおよぼします。丸まった背中によって物理的に横隔膜が圧迫されて大きくリズミカルな呼吸をすることが難しくなります。そのために、頸部と胸部を使った短くて浅い呼吸をするようになります。
呼吸運動には、横隔膜や肋間筋のほかに多くの筋が補助的な働きをしています。したがって、筋肉が短縮や伸長している場合は少なからず呼吸にも影響をおよぼすと考えられます。

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腰部・下肢への影響

 デスクワーカーに多い姿勢は、骨盤が後傾して腰椎が後弯していることも特徴としてあげられます。この姿勢はデスクワークだけではなく、車の運転やソファーでくつろぐ際にも観られる特徴と言えます。
立位と比べて座位では、腰部の椎間板への負担が増大することが知られていますが、骨盤後傾・腰椎後弯の姿勢では、椎間板への負担がさらに大きくなります。

 骨盤が前傾して腰椎が大きく前弯している姿勢も、デスクワークではよく見られます。骨盤後傾・腰椎後弯の姿勢に比べてこの姿勢では、腰部の椎間関節への負担が増大します。
デスクワークでは常に股関節は屈曲した状態となり、股関節の屈筋群である腸腰筋は堅く短くなる傾向にあります。骨盤が前傾することで、さらに増大します。

 一方、大殿筋などの股関節の伸筋群は引き延ばされて使われない状態が続き、機能が低下します。また、体の前傾を支えるために、脊柱起立筋は常に緊張した状態になります。この姿勢は、下部交叉症候群と呼ばれており、腰痛とも密接に関わっています。
下部交叉症候群の特徴は、腰椎前弯・骨盤前傾です。堅く短くなっている可能性のある筋と弱く長くなっている可能性のある筋が腰部下方で交叉しています。

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